シンガポール旅行記



いつもアマチュア無線でお世話になっている、星さんが 1997.9/13〜9/18までシンガポール
・マレーシアに旅行に行った時の記録です。本人に特別にお願いして公開して頂くことになりました。
この旅行記に関する質問等がありましたら、私が代理で聞いておきます。(^o^;;



 [97/09/20]  夏休みの恐怖体験!? 


それでは、1つ今回の旅行で恐かった(?)ことを書きましょ。

今回は当初、マレーシアから入ってシンガポール経由で帰ろうかと思って
いたのですが、時間の都合でシンガポールに入ってからマレーシアに陸路
で入ることにしました。そしてまたシンガに戻って、近くのインドネシア
領の島に寄って、さらにシンガに戻って日本に帰ることにしました。

そこで、シンガからマレーシアに入るのですが、陸路で行けるのはジョー
ホール水道という国境の上を通る橋(道路と鉄道があり)しかありません。
列車は1日8本程度しかないのですが、バスは頻繁にあって楽に国境を越
えることができます。そこで、列車だと時間が無駄になるかもしれないし、
バスじゃあっけないし・・・と考えた末歩いて渡ることにしました。
バスだと路線バスもあるし、「星柔快車」というマレーシア行き専用の
急行バスもシンガ中心部のMRT(地下鉄)ブキスという駅から20分お
きに出ています。これじゃあ面白くない。
地図で見ると橋の長さは2キロくらいだし、最寄りのMRTの駅から遠く
ないし。てなワケです。

そして当日朝、ホテルそばのMRT駅(サマーセットという駅)から地下
鉄に乗って約30分、マージリングという駅で降ります。駅前は何もない
殺風景な駅で、同時に降りた客もわずか。周囲に人は少なく離れたところ
に高層住宅が林立していた程度。
30分くらい歩くとシンガの出国審査所の建物が見えて、難なく出国審査
完了。橋は片側3車線もあって、車とバス、トラックが絶え間なく通って
いました。橋の端に1人がやっと歩ける側道があって、テクテクとマレー
シアを目指します。ところが、入国審査所を探すけど徒歩者用の窓口はな
い! もう少し先にあるのかな?と思ってさらに歩くと、何とマレーシア
側のジョーホール・パールという町に入ってしまった!
や、やばい。これでは不法入国になってしまう。

そこで、逆に出国審査用の窓口に行って聞いてみたら、係官は目の色を変
えて怒り出すではないか! 隣に居た係官二人に付き添われて、お偉いさん
がいる部屋に連行されてしまいました。「どうやって入ったのだ?」「こ
こはマレーシアだ!なぜ入国認証を受けないのだ!」「高額の罰金だぞ!」
などと散々怒られたりした挙句、入国審査所に連れて行かされて白い目で
みられながらもハンコを押してくれて、入国できました。
ほかの審査を受ける人たちから「何だ何だ?」とジロジロ見られたし、もの
ものしい雰囲気になったりと、超やばい雰囲気でした・・・。
いやぁ恐かった。係官は拳銃も持ってたし下手すりゃ強制送還か高額の罰
金?危うい所でした。

あとで聞いたら、あの橋を歩いて渡る人など殆どいないらしい。側道は緊急
用で、どんなガイドブック見ても歩いて渡るなんて書いてなかったもんなぁ
・・・。無謀そのもの。



もうちょっと、ここに書いてみましょう。とは言え、自分の旅行は行き帰り
の航空券と宿泊先だけ確保して、あとは勝手気ままのその日暮らしなもんで、
ご了承のほど。
ただし、必ず電車・バスなどの交通機関は乗る。そして乗り方や路線などを
マスターして、目的地に行けるようにしてからガイド等で個人的に面白そう
な所に行くのが「HBT流(?)」です。そんじゃ、印象に残った部分を
箇条書きにしてみましょう。

(1)地下鉄
シンガの地下鉄は2路線(日本流に言うと東西線と南北線)しかないので、
シンプルで分かりやすく、電車も駅も奇麗だし、日本の地下鉄とほとんど同
じ乗り方です。駅名はすべて英語表記で、アナウンスも英語。運賃も安いの
で何かと便利。すぐに乗りこなせます。ただ、椅子がクッションじゃなくて
ベンチみたいな椅子なので、お尻が痛くなりやすいかも。

(2)バス
地下鉄と比べると、逆に利用しずらいのがバス。10回以上は乗ったけど、
さすがに何回か乗り間違えた。
シンガのバスはSBSとトランス アイランドという2つのバス会社がある
が、色々と統一されているので問題はない。でも、なんで利用しずらいかと
言うと・・・
1.均一料金じゃなくて従量制。エアコン搭載車は割増料金。
2.路線網が迷路状態。きめ細かく路線が設定されているが、これが複雑。
3.アナウンスが全くない。バス停の名前が同じケースが多い
4.行き先が不明確。前面の上にある案内表示は番号だけで、上りか下りかが
  良く分からない。
5.一方通行の道も市内は多くて、路線網の理解を妨げる。
てな所ですが、何とか「トランジット リンク ガイド」と野生の地理的勘を
頼りに乗りこなした。

(3)住民
やっぱり日本人にとって好奇に見えるのが、多民族国家という点。
公用語は英語・中国語・マレー語そしてタミル語(インドの言葉)の4つで、
宗教も仏教、キリスト教、回教、そしてヒンズー教の4つがある。市内には
中華街はもちろん、リトル インディアとヒンズー教寺院もあって、多様さが
実感できます。中国系が一番多くて7割だそうです。料理も多種多様。色々
なレストランがあって(日本料理店も多い)見てるだけでも楽しい。
東南アジアの言語はマレー語、インドネシア語、そしてベトナム語はアルフ
ァベットを使うが、あとは独自の文字なので困る。タイ語はミミズの体操だし、
ビルマ語やタミル語も変な文字を使う。シンガの中国語は方言も多いらしい。
でも欧米人から見れば、ひらがなやカタカナも変な文字だろうが。

(4)友人
中国系シンガポール人。日本語を勉強していて東京にも来たことあるので知り
合った。英語と中国語が出来て、広東語や客家語も片言だが出来る。外見は日
本人と全く区別がつかない。
彼が言うには、中国系の学校では英語と中国語(現地では標準語とは言わず、
華語という)が必須。ただ、英語はかなりクセがある。話すと文法がいい加減
で、「最低限の意思疎通を図る英語」って感じ。お互いに日本語と英語で会話
出来るので、意味が通じやすい気はする。
日本語は助詞もかなり正確に使い分けるが、漢字の使い方が中国語的。
やっぱり、外国人には日本語って難しいと、つくづく思います。


                                           JQ1HBT ほ し


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