日程 :1995年5月1日(月)〜5月6日(土) ツアー名 :えらんでバカンス プーケット島とバンコク(LOOK) ツアー代 :¥207000(一番高い日程、安い時期は¥12万!) ホテル :ル・メリディアン・プーケット air :タイ国際航空 為替レート:1円=0.2864バーツ(1B=¥3.5)
<5月1日> 午前11時発のタイ国際航空でバンコクへと向かいます。バンコク空港でプ ーケット行きに乗り換えです。バンコク空港の両替所で円からバーツに変えま したが、ここが結構混んでいて、自分の番が終わって辺りを見回すと同じツア ーの人がいない! 乗り換えゲートがどこかを職員や通行人に聞きまくりウロ ウロしてしまいました。(少しあせってしまった・・・) プーケット空港に着いたのが午後の7時頃で、タイと聞くと近いようですが 結構日本から遠いなあと感じました。ここからガイドさんの案内で各自のホテ ルへと向かいます。それが、1台のバンに12人くらいが乗り、4つのホテル を順に回るのですが、私たちのホテルは一番最後だったためにチェックインで きたのが午後10時頃でした。(各ホテルでそのホテルに泊まる人のチェック インと明日からのオプショナルツアーの予約をガイド1人でやっているために 関係ない人は、終わるまでひたすら車の中で待っていなくてはならないのです。 特に我々のホテルは、一番最後だったため、この待ち時間にイライラしてしま いました。) 今日は、疲れていたので遅めの夕食をホテルのレストランで食べてすぐに寝 てしましました。(ホテルの食事は結構高かった・・・) <5月2日> 昨日の夜は、雨と雷がすごかったですが、今日の天気はまあまあのようです。 それにしても、タイは湿気が多くてムシムシした暑さです。朝食を食べに行こ うと思いプールサイドを通ったら、観光用の小象がいたので餌をあげたり鼻と 握手したりしました。このホテルは、敷地も広くてプライベートビーチを持っ ていてなかなか良いホテルです。繁華街のあるパトンビーチからは、少し離れ ていますが、AVISのシャトルバス(有料)も30分に1本でているので不 便ではありません。 今日は、島内の半日観光と夕方からサイモンキャバレーショーに行く予定に しました。島内観光自体は、良かったですが、ツアー会社と提携したみやげ物 屋めぐりに強制参加となるところがいまひとつでした。せっかくプーケットタ ウンに来たのだから自由に散策したかったです。あとは、でかい象の背中に乗 ってぐるりと1周してくれるのが500B(2人)で極楽気分が味わえました。 夕方からは、サイモンキャバレーショーを見に行きました。これは、ニューハ フショーなのですが舞台の演出が凝っていてなかなか見応えがありました。最 後に外で一緒に写真が撮れるのですが、大柄な美女に嫁さんはおののいていま した。(一緒に写真を撮るとチップを要求されます) <5月3日> 今日は、コーラルアイランドへ行くツアーに参加しました。この島は港から 高速船で30分くらいと近くて手軽に行ける島です。島内でパラセーリングや バナナボート、ジェットスキー、ダイビングなどのアクティビティーが楽しめ ます。私たちは、パラセーリングを楽しみました。砂浜からスタートして海の 上を飛んだ後に、また砂浜に着地してくれるので女の子でも気楽に参加できる ようです。嫁さんは、かねてから希望していた「三つ編み」をやってもらって いましたが、完成するまでに1時間半もかかっていました。本人曰く、見た目 はレゲエのようでですが、快適だそうで3日間そのままでいました。海の方は 魚もたくさんいますのでシュノーケリングセットを持っていくことをおすすめ します。(ただし、ピピ島の方がきれいだった) このツアーは、PM4時頃にはホテルに帰ってこれますので夕食はパトンの 街で食べるため、AVISのシャトルバスに乗って繰りだしました。お目当て はシーフードの店で、いけすからすくってもらったロブスターを刺身にしても らいました。(100gで95Bくらい)1500円も出せばでかいのが1匹 まるまる食べられます。それとエビやらカニやらたくさん入ったBBQバスケ ット(500B:2〜3人分)を頼んで、もうお腹パンパンです。刺身で余っ た頭の部分を最後にスープにしてもらいましたが(80B)安い割にはおいし いスープでした。 食後は、パトンの街をブラブラ歩きましたが、タイらしい活気のあるおみや げもの屋がひしめきあっています。店員との値段交渉は電卓でやるのでタイ語 が話せなくても大丈夫です。Tシャツ屋で「1枚いくらか?」と聞いたら25 0Bというので「高い!」と言うと、「じゃあいくらなら買うか?」と電卓を 差し出してきます。試しに半分以下の100Bと打つと、店員が途端に「どう ぞ、どうぞ」という素振りをみせたので怪しいなあと思い「やっぱりいらない」 と言うと「じゃあ、2枚で100Bでいい」と最初の値段の5分の1になって しまいました。ここでの買い物は値段があってないようなもんなんだなあと感 心してしまいました。あいかわらず偽物ブランドも多くて、タグホイヤーかブ ライトリングの時計でも買って帰ろうかと思っていましたが、実際に見てみる とそれほど精巧にできていなくて、素人の私でさえ一発で偽物とわかってしま うので、買うのはやめにしました。(値段を聞いたら3000円くらいだった ので、交渉すればもっと下がるでしょう)嫁さんは、シャレでシャネルのTシ ャツを買っていました。グッチの短パンなんて傑作だと思うのですが・・・
<5月4日> 今日は、楽しみにしていたピピ島のツアーです。ツアー代は2200Bもし ましたが、昨日行ったパトンビーチの観光案内所で同じツアーが1000Bく らいでいっぱいありました。いくらなんでも英語のしゃべれるガイドはつくと 思うので、英語のできる人は自分で予約した方が安上がりだと思います。ピピ 島へは、船で2時間半もかかるので、朝のピックアップが早くて眠たいです。 船の中で飲み物とサンドイッチがでますので朝食の心配はいりません。幸いな ことに波も穏やかで揺れなくて快適な船旅になりました。(あまり大きな船で はなかったけど・・・) ピピ島に行くまでに海ツバメの巣を見に別の島へ上陸したり、グラスボート に乗り換えて珊瑚礁の魚を見たりします。船に乗っている時間が長いのでピピ 島に着くともう昼頃になってしまいます。船の上陸するビーチは感動するほど のきれいさではありませんでしたが(もちろん、お魚はいっぱいいます)小舟 に乗って少し沖に連れていってもらい、シュノーケリングしたところは最高に きれいでした。昼食の時にとっておいたパンをまくと魚がたくさん寄ってきて 体中を突っつかれます。嫁さんは、ライフジャケット+浮き輪(日本から持参) の重装備でキャアキャア言いながら魚とたわむれていました。(シュノーケリ ングのマスクで魚がすくえるくらい集まってきます)楽しい時は時間がたつの は早いものでアッと言う間に帰る時間となってしまいました。もう少し遊んで いたかったなあと思いながら、ピピ島を後にしました。帰りの船の中では、ほ とんどの人が寝ていました。 今日の夜もシーフードを食べにパトンの街へ繰りだしました。今日は、違う お店でパトンビーチに沈む真っ赤な夕日をみながらの食事となりました。今度 は、ロブスターを焼いてもらい、またまたエビ三昧の夕食を満喫したのでした。 <5月5日> 今日は、いよいよプーケット最後の日です。プーケット滞在が3日間しかな いというのは慌ただしくてもっとゆっくりしたかったです。(でも繁忙期はツ アーの延泊ができなかった)せっかくホテルに大きなプールやきれいなプライ ベートビーチがあったのに利用する時間がなくて心残りです。次回は、プーケ ットタウンを散策したり、パンガー湾へも行ってみたいと思いました。 午前中の便でプーケット空港からバンコク空港へと向かいます。バンコクに 昼頃に着いて、そのまま昼食です。ツアーには昼食(飲茶)と半日観光がつい ていました。 昼食後に、荷物をバスに積んだままバンコク市内の半日観光にでかけます。 今日はタイの休日で、王宮とエメラルド寺院が閉まっていたので大理石寺と涅 槃寺へ行きました。プーケットよりも暑くて(この日の最高気温37度、最低 気温27度)嫁さんはグロッキー気味でした。また、例のごとく行きたくもな いみやげもの屋めぐりが付いているのでグルグル連れ回されて疲れてしまいま した。次回は、自分の足でゆっくり寺院めぐりをしたいものだと思いました。 バンコクのホテルは、タイの原宿と呼ばれている?サイアムスクエアの中に あるノボテルホテルでした。周りにショッピングセンターが多くて便利なとこ ろにあります。ホテルの窓から見たゴミゴミした街並みにバンコクらしさを感 じることができました。夕方にチェックインしてすぐに、おみやげ物を買うた めにサイアムスクエアや東急デパートなどを歩き回りました。とても2〜3時 間歩いただけでは回りきれる規模ではないので、時間が足りなくてあせりなが ら買物をしていました。夜8時をすぎてお店も閉まってきたので、ガイドブッ クで夜10時まで営業していると載っていたDFS(グアムやハワイで有名で すよね!)へタクシーで行くことにしました。ところが、着いてみてビックリ! なんとお店は閉まっていたのです。看板をみると夜8時までの営業と書いてあ るではないですか。ガイドブックのうそつき! 仕方ないので運転手さんに 「ベンジャロン焼きを買いたいのだけれど、他に開いている店を知らないか?」 と片言の英語で聞いてみると「開いているかわからないけど・・・」と言いな がら連れていってくれました。ところがそのお店も閉まっていて、結局単なる 夜のドライブになってしまいました。 まだ、夕食をとっていなかったのでホテルの近くのお店で鍋のような料理 (言葉がわからないので、メニューを指さして具を決めて鍋に入れてもらう) を食べて、アイスクリームを買い食いしながら街中を歩き回っていました。夜 遅くまで若者があふれていて活気のある街でした。明日の朝食をダンキンドー ナッツで買ってホテルに帰りました。日本に比べて全然安いし、ケバケバしい 色のドーナッツなど見たことのないものが結構ありました。 <5月6日> バンコク空港で、昨日買えなかったおみやげ物を買うべく免税店へと向かい ます。ところが、バンコク空港まで1時間くらいバスに揺られたせいか、空港 に着いてすぐに嫁さんが吐いてしまい気分悪そうにしています。昨日の夜から 下痢だというし・・・少し心配しながらベンチで休ませていました。そのうち、 だんだん嫁さんの呼吸が荒くなり、全身しびれて痙攣をしだして「呼吸ができ ない・・・」と言いだしました。はた目にも苦しそうなのがわかるので焦って 医務室を探すが、みつからない。また、こういうときに限って空港職員がみあ たらないのです。空港内をアタフタしているとたまたま近くにいた日本人のお 医者さんが声をかけてくれて処置をしてくれました。「過呼吸」とのことで、 ビニール袋を口に当て二酸化炭素を吸わせることで症状が落ち着いてきました。 嫁さんも過呼吸になったのは初めてで「本当に死ぬかと思った」そうです。途 中でタイ空港の職員が来てくれて車イスで搭乗ゲートまで送ってくれ、一番最 初に飛行機に乗せてくれました。もしかしたらビジネスクラスに・・・という 淡い期待も繁忙期のため無かったです。おかげておみやげも買えずに、財布の 中にはタイのお札がたくさん残っています。でも、新婚旅行で嫁さんが死んだ らシャレにならないので無事で本当に良かったです。 いろいろあって大変な旅行でしたが、2人とも一生忘れない旅行になったこ とだけは確かです。タイは、とても良い国ですからぜひまた訪れてみたいと思 いました。 つたない文章に最後までつきあっていただきましてありがとうございました。
<その後> 日本に帰ってきた次の日、嫁さんも私も下痢がひどくて日曜日でもやってい る保険センター内にある緊急診療所に行ってみました。そこで「伝染病の疑い がありますので、一応検査をしましょう」ということになり、そのまま国立国 府台病院の伝染病隔離病舎へ車で連れて行かれ、2人で検査を受けてきました。 隔離病舎というだけあって部屋に入る度にスリッパを何回か履き替えたりして 既にビビってしまいました。検査を終えて保険センターに戻った時に、他の患 者さんがいるので「ロビーの外で待ってて下さい」と言われたときは少し悲し かったです。「2日後に検査結果がでますのでそれまで外に出ないで下さい」 と言われて家に帰ってきました。もし、伝染病だったらそれまでに通った道を 全て消毒車が消毒に回ると脅されてしまいました。 現地では生水には気をつけていたつもりでも、良く考えてみると、歯磨きは ホテルの水道水を使っていたし、街のレストランで生モノ(ロブスターの刺身) やサラダを食べたし、ジュースの氷も怪しい・・・コップやお皿を洗う水だっ てきれいな水とは限らないし・・・思い当たると言えば全てが怪しく思えてき ます。 24時間培養の結果を電話で聞いたときに「怪しい部分が発見されましたの でもう24時間培養してみますので、明日も家から出ないで下さい」と言われ てしまいました。ガビーン! 熱もないし、下痢も水状から軟便になってきた ので大丈夫だと思うのですが、伝染病院の看護婦さんは「最近のコレラや赤痢 は症状が軽くて、軽い下痢でも菌が出ることがありますから・・・」と言って いました。また、コレラや下痢で死亡する例は少なくて、2週間の抗生物質の 投与で完治するそうです。(腸チフスだと1ケ月の入院で完治)でも、伝染病 隔離病舎に入院するだけでもショックでしょう。家から出ないようにとは言わ れていましたが、食料も底をついてきたので実は近くのコンビニまで買い物に 行ってしまいました。(今だから言える話・・・) 48時間の培養結果は「異常なし」とのことで、無事に伝染病の疑いから解 放されました。大丈夫とは思っていても結果を聞くまでは不安な気持ちでいま したから、ホッとしました。ほんとうに貴重な経験をしました。仕事を3日も 休んだため、今でも会社の女の子に「伝染病はもう大丈夫なの〜」とからかわ れています。 とんだオチのついた新婚旅行でした。