四国旅行記
はじめに……
今までに、北海道、九州へは何度も行っていますが、唯一行ったことのないのが四国でした。
昔、自転車で1周しようと計画を立てたこともありましたが社会人となった今では、電車で行
くことにしました。瀬戸大橋を始めとして高知など見たいところも多いのでゴールデンウィー
クに行くことにしました。私の会社は、休みが少し後半にシフトしていてGWでも予約がとり
やすかったためです。
<予定表>
1992年
5月5日(火) 高知駅前YH 0888-83-5086
5月6日(水) 高知駅前YH
5月7日(木) 定福寺YH 0887-74-0301
5月8日(金) 定福寺YH
5月9日(土) 徳島YH 0886-63-1505
5月5日(火) 晴れ
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│指扇−瀬戸大橋−丸亀城−高知駅前YH│
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今回は、四国ワイド周遊券を用いて旅をすることにしましたが、四国まで各駅列車で行くの
も大変なので、プラス¥6060出して、新幹線で岡山まで行くことにしました。今日は1
日中晴れていて暑いくらいです。半袖でも十分に過ごせるくらいの陽気です。岡山からはJ
R瀬戸大橋線で、あの瀬戸大橋を渡ります。車窓からは、瀬戸内の島々がとてもきれいに見
えます。ただ、高速道路の下を通っているので鉄枠が目障りです。瀬戸大橋を渡る路線バス
もあるそうなので、そちらに乗ってみるのも良いかもしれません。初めての四国第一歩は、
丸亀です。ここには、丸亀城があるので途中下車して、行ってみることにしました。駅から
歩いて15分くらいの高台にある、とても眺めのすばらしいところです。瀬戸大橋を眺める
こともできます。天守閣に登るのに50円と安いのもうれしいです。
高知行きの特急「南風」は4両編成で、混んでいたため2時間立ちっぱなしになりとても疲
れました。高知での1泊目は、高知駅前YHで夕食にかつおのたたきを出してくれることで
有名です。ゴールデンウィークのピークを過ぎているためか、宿泊客も8人(男6、女2)
とさびしかったです。ミーティングルームはなく、食堂も暗めの雰囲気だったので、夜は高
知の街をぶらついていました。夜遅くまで近所で騒いでいる集団(地元民)がいて迷惑でし
た。
5月6日(水) 晴れ
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│高知駅前YH−高知城−山内神社−桂浜−龍馬記念館−高知駅前YH│
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今日も晴れていて気持ちの良い朝です。今日は、1日市内観光をすることにします。まず、
有名な高知城に行きます。高知駅から歩いて20分くらいのところにあり、途中の”はりま
や橋”を渡ってぶらぶら歩いていきます。高知城は、朝9時オープンなので、早く着きすぎ
てしましい20分程待っていました。まだ朝早いためか、中はすいていて展示も落ちついて
見れてよかったです。ここは、なかなか良いところでおすすめです。おみやげを家に送り、
龍馬生誕地跡へ向かいます。ここは、単にビルの谷間に石碑が立っているだけのものですが
龍馬ファンの人は必ず訪れる場所です。私もご他聞にもれず、写真を1枚撮ってきました。
それから、山内神社に行き、旧山内家下屋敷長屋展示館へも立ち寄りましたが、水曜日はあ
いにくの休館日で見学できずに残念でした。また、その近くを流れる鏡川の河川敷は、のん
びりするのに良いところです。それから市電に乗って戻り、バスで桂浜へと向かいます。桂
浜は、思ったよりも広くはなかったですがとてもきれいなところでした。龍馬のでかい像の
ある展望台からの眺めも最高です。何より、浜辺に寝ころんで五色石を探したり、昼寝をす
るのにはとても気持ちの良いところです。この辺には、他に土佐闘犬センター、桂浜水族館、
シェルパレスなどの観光場所もありますが私は見たいとは思わなかったので入りませんでし
た。そのかわり、少し歩いたところに最近できた龍馬記念館があり、そちらを見学してきま
した。ここは、海の眺めの良いところに立ち、龍馬についていろいろと展示してあるところ
です。新しいためとてもきれいでしたが、内容的には龍馬フリークには物足りないかもしれ
ません。でも、桂浜に来たのなら、1度寄ってみることをおすすめします。それから、バス
で戻ってまた、はりまや橋界わいをぶらついていました。
今日のYHも9人しか泊まっていませんでした。夕食は、連泊の人にはかつおのたたきがい
いか、他のメニューがいいか聞いてきますので、私はまたかつおのたたきにしてもらいまし
た。
5月7日(木) 曇時々雨
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│高知駅前YH−大歩危峡−龍河洞−定福寺YH│
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今日は、朝から雨のパラつくどんよりとした天気でした。まずは、大歩危峡へ向かい、川下
りをすることにします。大歩危から30分くらい歩いたところにあるレストラン大歩危まん
なかの下から船がでます。人が集まると随時、運行するようですが私の時は3人だけでした。
両岸の岩壁を見ながら1.6Km下流の千畳敷でUターンして、帰りはエンジンを使って戻
ってきます。流れは急流というわけではなく、のんびり景色を楽しむといった趣きです。
(30分で、620円です。)とにかくどんよりとした天気なので雨が降らなくてよかった
です。次に、土佐山田駅まで戻り、竜河洞へ向かうことにします。竜河洞行きのバスはJR
バスのため、周遊券を持っているとタダで乗れるのでお得です。ここは、秋芳洞(山口)、
竜泉洞(岩手)と並んで日本3大鍾乳洞の1つで、中はくねくねしていて結構広いです。所
々に案内人が立っていて、人が近ずいて来ると暗闇からいきなり”にゅ”と顔をだし、説明
を始めるのは不気味で恐いものがあります。特にすいているときに1人で入った人はきもだ
めし気分を味わえると思います。でも、地上にでて振り返って見ると、なかなかおもしろい
システムだなあと笑いがでてきます。ここは、他に長尾鶏も見ることができて興味深いです。
鍾乳洞好きの人にはおすすめの変わった雰囲気のところです。
今日の宿、定福寺YHは、独自の修行コースを設けていて四国でも人気の高いYHです。た
だ、ここは豊永駅からかなり歩く(坂がきつい)ので列車に接続しているバスに乗って行く
ことをおすすめします。結構、山の中にあるお寺ですがYHの建物はとてもモダンできれい
なところです。平日のためか、宿泊客は家族連れ(3人)と医大生の油谷さんだけで寂しか
ったです。食堂兼ミィーティングルームは、立派なステレオ装置のある広い部屋で、くつろ
ぐのに最適です。山の中で冷えるためか、ストーブをつけていました。
5月8日(金) 雨
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│定福寺YH−防砂資料館−かずら橋−民族資料館−定福寺YH│
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朝、起きたらドシャ降りの雨でした。修行コースに行こうかと思っていたのに、これでは無
理なのでバスでかずら橋まで行くことにしました。修行コースを楽しみに連泊していたので
残念でした。時刻表を見てみてびっくり、なんと8時半の次が4時間後の12時半の列車な
のです。8時半には間に合わないので仕方なく午前中を棒に振ることになってしまいました。
ずっとYHにいてもしようがないので油谷さんと2人で駅まで歩いて行き朝食をとることに
しました。雨はいくぶん弱くなってきましたがやむ気配はありません。食事が済んで、食堂
から出ると防砂資料館という建物が目につき入ってみました。最近できたらしくてきれいな
建物の中は地崩れや災害防止についての展示がしてあり、そこで3時間をつぶすことにしま
した。といっても本当に狭い部屋1つのところなのでどんなにゆっくり丁寧に見学しても3
0分で十分です。そこで、そこにあった展示用のビデオを3回くらい繰り返して見ながら時
間をつぶしていました。本当にこの辺は交通の便が悪いなととくづく感じました。YHのあ
る豊永駅は、普段は各駅列車しか止まらないのですが夏休みなどのシーズン中は、特急も止
まるそうです。なんでも、YH利用者のためらしいです。周遊券で旅している人は、時刻チ
ェックをきちんとしておきましょう。でないと、私のように痛い目にあいます。かずら橋行
きのバスは、大歩危駅前から出ますが、これも本数が少ないので注意が必要です。かずら橋
は、大雨のためか人もほとんどいなくてすいていました。ここは有料ですが、もっと奥の方
に実際に生活に使っているかずら橋があるそうなので、機会があったら見に行ってみたいと
思いました。また、祖谷渓の方に1人乗りのケーブルカーで降りていく露天風呂があるそう
で、なかなか良いところのようです。帰りのバスの時間まで時間をつぶすにも大雨のため散
歩するわけにもいかず、民族資料館で1時間半ほど雨やどりをしていました。今回は大雨で
予定が狂ったこともありましたが、「忍耐の旅」になってしまい、これもなかなか貴重な体
験と開き直ることにしました。
今日の宿泊客は、5人(男4、女1)でまたもやさびしいものでしたが、油谷さんと2人で、
もし今日の宿泊客が2人きりだったらどうしようと言っていたばかりだったので少しホッと
しました。夜になっても雨の勢いはやまず、夕食時には、なんと雷で停電するほどでした。
停電はすぐに復帰しましたが結構びっくりしました。その後、5人で11時すぎまでおしゃ
べりをしていてとても楽しかったです。ペアレントの和尚さんに、南こうせつに似ていると
言われてしまった。自分では似ていないと思うのだが、どうだろうか?
5月9日(土) 曇のち雨
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│定福寺YH−四国村−屋島−栗林公園−徳島YH│
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今日もどんよりした天気で時折雨もパラついています。とりあえず、高松へと向かいます。
途中でおみやげをなくしたことに気ずきショックです。どこで忘れたか全然思い出せない。
高松から屋島行きの琴平電鉄は、コトコトとゆっくりした電車でのんびりした感じがよい雰
囲気です。まず、四国村へ行きます。ここは、昔の民家の博物館で一見の価値はあります。
次に、ロープウェーで屋島へ向かいます。頂上は、どんよりガスっていて不気味でしたが、
雲の間からのぞいた談の浦の風景は素晴らしいものでした。本当にきれいです。それから、
高松へ戻り栗林公園へと向かいます。ここは、松が素晴らしい大庭園でとてもきれいなとこ
ろで、のんびりできます。
それから、一気に徳島まで行きます。今日は蒸し暑いため、特急の中は冷房が効いていした。
この特急は、2両編成のディーゼル車でした。徳島に着き、眉山などの徳島観光をしようと
思っていましたが、あまりの大雨でそれどころではなく、宿に向かうことにしました。徳島
YHは、海岸沿いにあって環境のよいところです。夕食もごうかで大満足でした。ただ、一
般の宿泊客は男3人のみで、後は高校の団体しかいませんでした。その団体が2時すぎまで
騒いでいたのでよく眠れなかったです。もう、蚊がいた。
5月10日(日) 曇のち晴れ
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│徳島YH−鳴門公園−エディ記念館−観潮船−本厚木│
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徳島行きの1番バス(7:17発)に間に合うように朝食を早くしてくれるのはうれしいです。
朝食はパンだったので少し物足りない気がしました。朝方はさすがに涼しいです。今日は、
久しぶりに晴れて気持ちの良い天気になりました。今日のメインは、鳴門の渦潮です。鳴門
公園からの眺めはすばらしいです。ただ、展望台からは渦潮を目認するのは難しいかもしれ
ません。観潮船は、大潮の時の満潮か干潮がベストなので、時間を調べてから乗らないとが
っかりするかもしれません。今回は満潮12:50で、船が12:20でしたが渦潮がみれたのは5〜
6個で、ごうごう言うすごいのは見れませんでした。でも、潮の流れはすごくて、迫力ある
荒波をみるだけでも感激しました。
帰りも、岡山から新幹線で帰ってきました。初めての四国でしたが、大雨にもたたられ大変
な思いもしましたがまた行ってみたいなと思えるところでした。特に、九州や北海道のよう
に長期間でまわる旅ではなく、四国には5〜6日で気軽に行ってこれる良さがあると思いま
す。
終わりに……
今回は、ゴールデンウィークと言っても世間一般とは、ずれていたのでどこもすいていての
んびりできた旅でした。最初の天気が嘘のような大雨にもあいましたが、いろいろと良いと
ころを発見できてまた訪れたくなるような気持ちになりました。特に、次回は今回行かなか
った愛媛の方や、四万十川を見てみたいです。また、定福寺YHの修行コースには、ぜひ挑
戦してみたいものです。また、高知の街並みも、龍馬ファンということもあり好きな街の1
つになりそうです。思っていたよりも近いところなので、みなさんも気軽にでかけてみて下
さい。
<四国旅行ベスト10>
1.高知(桂浜)
2.雨のかずら橋
3.定福寺YH
4.うずしお(鳴門公園)
5.瀬戸大橋
6.竜河洞
7.大歩危峡
8.屋島(四国村)
9.栗林公園
10.丸亀城
<決算報告>
四国ワイド周遊券 ¥27,400
交通費 ¥20,720
宿泊費 ¥16,610
食費 ¥5,426
観光費 ¥5,630
おみやげ代 ¥7,798
雑費 ¥4,018
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合計 ¥87,602
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