読書の部屋 1998
〜 BOOK BOOK こんにちは 〜
みなさんは、本は好きですか?
このリストは、通勤電車の中で読んでいる本の紹介です。そのためジャンルに脈絡なし!
感想や★の数は、独断と偏見で決定していますので、参考程度にして下さい。(^o^;;
特に、市立図書館で借りて読む本が多いので古いのもあります・・・(貧乏なので)
図書館は、リクエストをすると希望の本を入れてくれるのです。どんどん活用しましょう!
#私は、この手を利用して「ドロンズ日記」や「懸賞日記」を買わずに読みました。
昨年に読んだ本の感想をこちらのページに掲載しています。
★★★の本は16冊しかありませんでした・・・
1997年に読んだ75冊の本の感想
<参考>
ベストセラーも要チェックです!
トーハン「本の探検隊」ベストセラー情報
1997年6月までに発行され現在日本で入手可能な約53万冊の書籍を検索し必要な情報を引き出すページです。
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<見出し> Since 1998.1
・昨年(1997年分)の見出し(75冊)
- なりたい!!編集者 ★★☆ [1998.12/14 update]
- アジアの旅人 ★★☆ [1998.12/9 update]
- 朋友日記 Part1 ★★★ [1998.11/25 update]
- バスの屋根から世界が見える ★★☆ [1998.11/19 update]
- バックパッカーズ読本 ★★★ [1998.11/17 update]
- 旅と道具 ★★☆ [1998.11/4 update]
- 懸賞日記<参> ★☆☆ [1998.10/26 update]
- マルチメディア版 情報の仕事術(下) ★★☆ [1998.10/23 update]
- マルチメディア版 情報の仕事術(上) ★★☆ [1998.10/20 update]
- なりたい!!カメラマン ★☆☆ [1998.10/16 update]
- エコロジーライフ実践マニュアル ★★☆ [1998.10/15 update]
- たった1人が世界を変える ★★☆ [1998.10/12 update]
- 外人術 ★★☆ [1998.10/8 update]
- ももこの話 ★☆☆ [1998.10/5 update]
- マリー・アントワネットの生涯 ★★☆ [1998.10/3 update]
- 添乗員さん大活躍 ★★★ [1998.9/25 update]
- ストーカー1千日の恐怖 ★★★ [1998.9/21 update]
- パーフェクト・ブルー ★★☆ [1998.9/18 update]
- なりたい!!ツアーコンダクター ★★★ [1998.9/7 update]
- テロリストのパラソル ★★★ [1998.8/31 update]
- 火車 ★★★ [1998.8/24 update]
- 世の中まるごと なるほどランキング ★☆☆ [1998.8/17 update]
- オフィスの達人 ★★★ [1998.8/8 update]
- 懸賞日記<弐> ★☆☆ [1998.8/3 update]
- VOW9 ★★☆ [1998.8/1 update]
- 2時間で成る!キーボードの達人 ★☆☆ [1998.7/31 update]
- おなかがすく話 ★★☆ [1998.6/17 update]
- 懸賞日記<壱> ★★☆ [1998.5/17 update]
- きょうからの無職生活マニュアル ★★☆ [1998.5/15 update]
- 東京夜の駆け込み寺 ★★☆ [1998.5/12 update]
- 10万円得する海外旅行術 ★★★ [1998.5/8 update]
- ドロンズ日記 Part5 ★★☆ [1998.4/18 update]
- ホテルマン日記 ★★☆ [1998.4/18 update]
- 飲み水が危ない ★★★ [1998.4/3 update]
- 島旅の楽しみ方 ★★★ [1998.3/28 update]
- 悪徳商法事情 ★☆☆ [1998.3/20 update]
- ドロンズ日記 Part4 ★★☆ [1998.3/18 update]
- 今さらこんなこと他人にきけない辞典Part4 ★★☆ [1998.3/11 update]
- もっと深く ★★☆ [1998.2/27 update]
- 通販 珍 ワンダーランド ★☆☆ [1998.2/20 update]
- いちど尾行をしてみたかった ★★☆ [1998.2/18 update]
- 海外「命」の守り方 ★☆☆ [1998.2/13 update]
- 超日常観察記 ★★☆ [1998.1/30 update]
- 超 貧乏旅2 ★★☆ [1998.1/27 update]
- 出所後の殺人者たち ★★☆ [1998.1/21 update]
- ドロンズ日記 Part3 ★★☆ [1998.1/19 update]
- NETWORK BABY ★★☆ [1998.1/13 update]
- 世界の街角ウオッチング ★★☆ [1998.1/9 update]
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Copyright(C) Kiyohiko Shinomiya.
<リストの説明>
本のタイトル 評価(おもしろ度は、★★★ で満点!)
著者/出版社 初版発行日 定価/ISBN番号
感想
なりたい!!編集者 ★★☆ [1998.12/14 update]
大栄出版編集部編/大栄出版 98.10/11 \1200/ISBN4-8125-1320-0
大栄出版の「なりたい!!」シリーズです。このシリーズはいろいろな種類があり内容
もおもしろいのでおすすめです。実際にその職業につくために読むと言うよりは、その業
界についての情報を得るのに役に立つと思います。特に現役で活躍している人たちのイン
タビュー記事は興味深く読むことができます。自分もむかしミニコミ誌を発行していたの
で、編集者にあこがれたりしましたが実際に働くとなるとかなり大変な職場だというのが
わかりました。
アジアの旅人 ★★☆ [1998.12/9 update]
下川裕治著/講談社 97.5/15 \619/ISBN4-06-263515-1
アジアのアチコチを旅している「貧乏旅行ライター」のエッセイです。特にバンコクに
ついての記述には思い入れが感じられます。アジア特有の熱気とのんびりした雰囲気が伝
わってきます。第4章の自伝?部分では、離婚したことなど正直に書いていて好感が持て
ました。あと、ところどころに挟まっている「旅の途中〜エイジアンツアーNEWS〜」とい
うショートエッセイがおもしろかったです。本文よりもこちらの方が話題が豊富でおもし
ろかったです。また、文庫なのですがカラー写真も豊富でそちらも旅の様子が伝わってく
るようで良かったです。
NHKのバックパッカーの旅を紹介している番組をみてから、著者の存在を知りました。
朋友日記 Part1 ★★★ [1998.11/25 update]
朋友著/日本TV 98.10/11 \857/ISBN4-8203-9704-4
TV「電波少年」でアフリカ・ヨーロッパ大陸縦断ヒッチハイクの旅を行っている日本
人と中国人(香港人)の2人の記録です。先日、ゴールの特番を見たばかりなので、感情
移入して読むことができました。今回は、「アフリカ・風雲の志編」と題して1/29の南ア
フリカの喜望峰から4/22のモザンビークのベイラまでの3ヶ月間の分の日記です。初対面
の外国人同士が一緒に旅をしていくなかで交流が生まれて行くところがおもしろかったで
す。相変わらず誤字脱字はそのままの日記ですが、文章がくどくないので猿岩石日記やド
ロンズ日記と比べて読みやすかったです。チューヤンの分は翻訳されて日本語になってい
ました。第2巻が楽しみです。
バスの屋根から世界が見える ★★☆ [1998.11/19 update]
下川裕治著/トラベルジャーナル 94.7/26 \1500/ISBN4-89559-313-4
世界のあちこちのバスに8万Km以上も乗っている著者のバス旅行記です。アメリカ、
アジア、ヨーロッパといろいろな地域のバス旅を紹介しています。別に好んでバスに乗っ
ている訳ではないけど、いつもまにかこんなに乗っていたと言うところがおもしろいです。
電車と違って予約がいらなかったり値段が安かったりするところがバックパッカーには人
気のようですが、その分つらいことも多いようです。特にアジアでは時間にルーズだった
り、ものすごく狭かったり、ものすごく揺れたりと大変なようです。バスの旅にはあこが
れたりもしますが、この本を読んで考えさせられました。やはり1〜2時間ならともかく
4〜5日も乗りっぱなしというのは並大抵のことではないようです。
バスの整備された先進国、アメリカを1周するだけでも疲れると言うのにアジアでものす
ごいバスに当たった日には・・・
タイの複雑なバス路線の秘密も興味深かったです。
バックパッカーズ読本 ★★★ [1998.11/18 update]
旅行情報研究会編/双葉社 98.1/30 \1700/ISBN4-575-28808-X
「究極の個人旅行ガイド」と題して、できるだけ安く旅をしているバックパッカーにつ
いて紹介した本です。既にバックパッカーとして活躍している人たちが書いているので、
情報量も多くて内容が充実した本でした。特に成田空港でそれらしき格好のバックパッカ
ーに取材したアンケート結果(1日の予算、良かった国、悪かった国、おいしかった食べ
物などなど旅先での出来事)や実際に役に立ちそうなアジア地域の国境情報やビザの取得
方法、病気、トラブル、食べ物、宿の探し方、交通、値切り方、恋愛などなど実体験をも
とに書かれている話が多くて興味深かったです。特に心の病(日本に帰りたくない症候群
や沈没など)は、何だかわかるような気がしました。自分も独身だったら出かけていたな
あと思います。読んでいるだけで旅の楽しさが伝わってくるとてもおもしろい本でした。
バックパッカーでなくても読んでみる価値はあります。猿岩石のヒッチハイク旅に関する
バックパッカーたちの反応なども紹介してありました。
旅のデータとして巻末に大使館や観光局、旅関係の図書館、旅の本の紹介、旅行関係のWeb
PageのURLなどたくさんの情報が掲載されていて便利です。
旅と道具 ★★☆ [1998.11/4 update]
佐貫亦男著/グリーンアロー出版社 H6.5/1 \2000/ISBN4-7663-3160-5
自らの旅行体験(主に欧州)から、旅の道具をハードとソフトの面からつづったエッセ
イです。著者は、80歳を過ぎる(1908年生まれ)というのに元気に旅をしている姿に引
きつけられます。元東大教授だけあって文章もおもしろいです。
ただし、どうしても第2次世界大戦の時代の話が多くなってしまうところが世代柄仕方が
ないかなと思えます。
若者向けの本ではありませんが、ケチケチした旅はつまらないなあと考えさせられた本で
もあります。特にその街に着いたときの宿の探し方や旅のプレゼント、写真撮影の決断や
旅のエチケットなどの話はおもしろかったです。ハードよりもソフトよりの話が多いです
が、実際に使用していたカバンやカメラ、小物類の写真も興味深いです。
懸賞日記<参> ★☆☆ [1998.10/26 update]
なすび著/日本テレビ H10.9/12 \1000/ISBN4-8203-9701-X
電波少年の企画で「人は懸賞だけで生きていけるか・・・」というテーマに挑んでいる
「なすび」君の日記の第2段です。平成10年5月6日から7月7日までの3ヶ月間の記録です。
その<壱>の時は、おもしろく読んでいましたが、その<弐>に続いてその<参>の方も
飽きてきたせいかそれほどおもしろくは感じませんでした。特に独特の文体が逆に読んで
いて疲れるようになってきました。もう一工夫しないと飽きられるでしょう。でも、惰性
でついつい読んでしまう自分が怖い・・・
マルチメディア版 情報の仕事術(下) ★★☆ [1998.10/23 update]
山根一眞著/日本経済新聞 94.12/16 \1300/ISBN4-532-14321-7
情報の仕事術の下巻です。下巻では、技術(時代)が少し進んで、通信方法もISDN
電話から携帯電話に変わり、TV電話の対談企画、8mmビデオを使った取材方法やイン
ターネットについての話題に移ってきています。特に、8mmビデオを使った取材方法で、
ラジオの音声と時計をリンクさせたいためにビデオの音声入力にラジオの音声を入れて
カメラはホテルの窓からの眺めにしておいたというのはおもしろい試みだと思いました。
ただし、これらの話題も現在では特に目新しいものではなくなっているのが残念でした。
上巻で話題になっていたアマゾンからの電子メール送信の苦労談など、旅先からのトラ
ブルの話などももっと読みたかったです。情報山根組というボランティアメンバー?の
活躍も楽しそうでした。
原稿作成から製本までの時間が短かかったことを強調していましたが、本の活字が少し
読みにくいフォントでした。
マルチメディア版 情報の仕事術(上) ★★☆ [1998.10/20 update]
山根一眞著/日本経済新聞 94.9/22 \1300/ISBN4-532-14320-9
マルチメディアを使った仕事の仕方で有名になった山根さんの著書です。発行され
てから時間がたっている本なので、情報が少し古くなっているのが残念ですが、この
手の本の宿命でしょう。内容的には、原稿を書くには小型ワープロが良い!という話
やNIFTYを使った電子メールのすすめなどです。また、電子ブックやISDN電話について
の記載もあり、4年前の様子がよくわかります。と言っても4年前は最先端であった
仕事術も今では一般的になりつつあるところが時代の進歩の早さを感じさせます。ワ
ープロで作成した原稿をISDN電話を使って(アナログで)NIFTYに接続して電子メール
で編集部に送るという仕事の手法も当時は最先端であったと思います。
著者の都合によるちょっと独断的な感想も多いですが、まあ仕事のための手段がマルチ
メディアであって、マルチメディアを使うのを喜びとして仕事(原稿書き)をやって
いる訳ではないので納得はできますが・・・
NIFTYの操作方法などの具体的な話も多く、初心者には良いかもしれません。
なりたい!!カメラマン ★☆☆ [1998.10/16 update]
大栄出版編集部編/大栄出版 98.9/7 \1200/ISBN4-8125-1290-5
以前、ツアコン編を読んでおもしろかったので、カメラマン編も読んでみました。
スタジオマンやアシスタントの1日の仕事の様子を時間単位で紹介したりしている
ところはおもしろかったですが、カメラマンへのインタビュー記事はあまりおもし
ろくなかったです。。カメラマンになるにはどうしたらよいかなどというのを本に
まとめるのは難しいのかもしれません。全体的にあまり深くない内容に思えました。
図解 エコロジーライフ実践マニュアル ★☆☆ [1998.10/15 update]
松本剛著/同文書院 1998.8/26 \1300/ISBN4-8103-7521-8
環境問題についての提言をまとめた本です。イラストも多くて読みやすのです
が、知っていることがほとんどでタメにはなりませんでした。あたり前のことば
かりなのですが、それを守れない人が多いから環境問題がなくならないのでしょ
う。もっと具体的に行動指標を示した方が良いのではないかと思います。筆者自
らが本当に実践しているのだろうかと思われると、説得力にかけると思います。
でも、これらの知識は多くの人に広まってほしいものです。
車のアイドリング10分で140ccのガソリンを消費するので、それで1440mも走れ
るなどの金銭面を強調したエコロジーのすすめだともっと普及するのではないで
しょうか。
たった1人が世界を変える ★★☆ [1998.10/12 update]
轡田隆史編著/同朋舎 1998.9/10 \1200/ISBN4-8104-2516-9
お金にではない何かを追い求める5人の生き様を書いた本です。本人の手記等
を編集してまとめています。特に、船橋市の谷津干潟がゴミ捨て場と化していた
のをたった1人で毎日、ゴミ集めをして自然を蘇らせ、ついには自然保護地区の
指定にまでこぎつけた人の話などは、ゴミを平気で捨てる付近住民との和解や行
政の圧力との戦いなどドラマチックで感動します。ついには、市会議員にトップ
当選するなど人柄や活動がみとめられたところは良かったと思いました。
あとは、イラクの子供を救おうとする主婦の話などは感動的でした。この2編以
外は活動はすばらしいのですが、紹介の仕方?がいま一歩だったので2つ星です。
外人術 ★★☆ [1998.10/8 update]
佐藤亜紀著/メタローグ 1997.3/25 \1600/ISBN4-8398-2009-0
筆者の海外旅行の経験からのアドバイスのような本です。多少、文句が多くて
読んでいて気持ちの良い文章ではなかったですが、納得できる部分も多かったで
す。ただし海外でのタクシーの話は印象に残りました。海外のタクシーだとボラ
れることを恐れていて、あまり良い印象を持っていない人も多いかと思います。
それを恐れてタクシーに乗らないというのも愚かだし、遠回りしたとカリカリ怒
るのも気分が良くありません。日本人なんだからボラれるのが当たり前、楽して
命があるならもうけものという気持ちで割り切ることが大切のように思いました。
遠回りしているようで、工事中や渋滞を避けるために道順を変えていたなどとい
う話やタクシーをけちって夜に歩いていて襲われた話も実際にあるようです。あ
とは、スリ(ジブシー)や団体客の行儀の悪さ、3つ星ホテルの格差、飛行機の
値段の高さなど著者のグチをたくさん読めます。自分の体験談はおもしろいので、
もう少しその辺に重点をおくと良いのにと思いました。もし、体験談なしのお説
教本ならばすぐに読むのをやめていたでしょう。
ももこの話 ★☆☆ [1998.10/5 update]
さくらももこ著/集英社 1998.7/20 \1000/ISBN4-08-775237-2
「あのころ」「まる子だった」に続く、少女時代をつづったエッセイ3部作の
最後の作品です。全作に比べて少々ネタ切れのためかそれほどおもしろくなかっ
たです。前の作品は、思わず笑ってしまうことがありましたが、今回のはそうで
もありませんでした。著者の芸風(文章)に飽きたのかな・・・
自分が悪いのに、文句ばっかり書いている内容(特に母親への文句が多い)なの
で、それほど笑えないのだと思います。以前は、のほほんとしていいかげんなと
ころが「まる子」のホノボノとした良さだと思っていたけど、自分にこんな子供
がいたら嫌だなあとつくづくお母さんに同情しました・・・
でも、ホテルオークラに缶詰にされて本を書くなんて売れっ子はすごいなあ・・・
マリー・アントワネットの生涯 ★★☆ [1998.10/3 update]
藤本ひとみ著/中央公論社 1998.6/25 \1600/ISBN4-12-002811-9
雑誌「婦人公論」に連載されていたものを集めた本です。非常にわかりやすく
マリー・アントワネットの生涯について書かれていますので歴史が嫌いな人でも
読みやすいと思います。いたるところにカラー写真が多様されていてとても見や
すくてきれいです。ただし、「ここから更におもしろくなるのですが、このこと
についてはマリー・アントワネットとは関係ないのでここでは紹介しません。」
などという箇所が数カ所あり、消化不良的な気分になりました。せめて参考文献
くらいは示してほしいものです。
パリに旅行した時に実際に目にしたベルサイユ宮殿、プチ・トリアノン、コンシ
ェルジュリー、サン・ドニ大聖堂などの話が出てくると風景が目に浮かぶようで
す。
添乗員さん大活躍 ★★★ [1998.9/25 update]
大庭かな子著/筑摩書房 1997.3/20 \1236/ISBN4-480-69019-0
プロ添として海外添乗160回、世界70ヶ国に訪れている筆者の添乗員としてのエピ
ソードを17編、まとめた本です。どの話題もおもしろくて楽しく読むことができます。
パリで迷子になったおじいさんの話や成田離婚したカップルの新婚旅行での様子、ニ
ューハーフや身障者との旅などなど・・・です。特に、ビートルズの歴史を訪れるツ
アーで偶然再会した初恋の人(女性は夫が既に死亡、男性は独身)同士が再び結ばれ
るという話など感動的な出会いも多いのだなあと思いました。その反面、バブリーな
社長のわがまま放題に苦労したりと楽しいことばかりでないこともよくわかります。
表紙のイラストが少女マンガ風なので、電車内で読むのは少し恥ずかしいですが、と
てもおもしろい本なのでおすすめです。
ストーカー1千日の恐怖 ★★★ [1998.9/21 update]
大高美樹著/ザ・マサダ 1997.4/23 \1400/ISBN4-915977-43-9
ミス日本の筆者がつきあいから出席したお見合いパーティーで知り合った医者に
2年間にわたってストーキング行為をされた記録です。最後には結婚詐欺として裁
判まで引き起こされてしまうというすごい結末です。医者というと世間からは信用
されやすくフリーライターの筆者の方が信じてもらえないというのはつらいところ
だと思います。取材先のイスラエルまで電話、FAX、手紙攻撃をしかけてくるほ
どで、迷惑をかけていることが自分でわからないところが怖いところです。更に進
んで、殺されてしまうという事件も起こっているので日本でも問題となりつつある
話題だと思います。
ただし、この医者は裁判でも証拠をねつ造した領収書や自分の日記などを提出して
おり、普通ではありません。証拠を残すなど、手口が比較的幼稚だったので、裁判
には勝てましたが、もし用意周到にアリバイを作りながら仕掛けられたら裁判で勝
てなかったかもしれません。相手からの手紙、電話などは気持ち悪がらずに証拠と
して保存しておくことが大切だと思いました。
筆者は、自分の心を癒すために体験談をまとめたそうですが、自分の元恋人の話や
不倫していた相手の話なども正直に書いていて好感が持てました。でも、現在の恋
人(不倫相手)が自分に脅迫状を書いていた(医者ストーカーとは別に)というの
は、あまりにも怖すぎます・・・
パーフェクト・ブルー ★★☆ [1998.9/18 update]
宮部みゆき著/創元推理文庫 1992.12/25 \534/ISBN4-488-41101-0
「火車」が非常におもしろかったので、同じ著者の本を読んでみました。こちら
は、高校野球のスーパースターが焼き殺されると言う事件からストーリーが始まる
、また違った趣向の推理小説です。主人公が探偵事務所の所長の娘の「加代ちゃん」
と元警察犬の「マサ」という赤川治郎作品のような設定です。ストーリー的には、
製薬会社の人体実験などがからんできて、なかなかおもしろかったです。ただ、犬
の一人称というスタイルは斬新なのですが、ちょっと中途半端なところが残念でし
た。横浜高校のノーヒットノーランを達成した松坂投手や筋肉増強剤を使っていた
マグワイヤ選手のことなどが話題のこの時期には、なかなかタイムリーな作品だと
思いました。
なりたい!!ツアーコンダクター ★★★ [1998.9/7 update]
大栄出版編集部編/大栄出版 98.6/1 \1200/ISBN4-8125-1259-X
ツアーコンダクターになるにはどうしたら良いのかというHow to本です。必要な
資格から学校の選び方、実際の業務内容まで幅広く、わかりやすく解説しています。
特に、実際に働いている人へのインタビュー記事や失敗談などの体験談などはため
になると思います。最近は個人旅行が一般的になってきたので、ツアコンの付く旅
行も減ってきていますが、給料が安い割には仕事が大変な仕事というのがよくわか
ります。旅行好きの人は一度読んでみるとよいかと思います。次回の旅行からは添
乗員さんの苦労がわかって、わがままが減るかも?
このシリーズは他にもソムリエ、シナリオライター、スタイリスト、トリマー、ゲ
ームクリエーターなどがあり、機会があったら読んでみたいと思いました。
テロリストのパラソル ★★★ [1998.8/31 update]
藤原伊織著/講談社 95.9/14 \1400/ISBN4-06-207797-3
第41回江戸川乱歩賞受賞作の本格的ミステリーです。久しぶりに、おもしろい
ハードボイルドを読んだ気がします。中年のアル中が主人公ですが、会話がイキで
格好よいです。テロリストというのは、あまり日本にはなじまない(現実感がなく
なる設定)なので、どうかなと思っていましたが、なかなか引きつられるストーリー
でした。(学園紛争世代でないので、その点はよくわかりませんでしたが・・・)
ただし、物語の設定があまりにも都合良く偶然の積み重なりとしてできている点が
少し気になりました。読者は、なぜ偶然が重なったのだろう・・・という興味で
読み進めていくわけですが。
本物のテロリストが本気で狙ったならば、いくら主人公でも太刀打ちできないでし
ょう。きっと、犯人は自分が主人公に追いつめられるのを待ち望んでいたのではな
いかと思える、少し切ない結末でした。
PS>後日、舞台となった新宿中央公園に行って来ました。こじんまりした公園で平日
のお昼でも人はそれほどいませんでした。
火車 ★★★ [1998.8/24 update]
宮部みゆき著/新潮文庫 H10.2/1 \743/ISBN4-10-136918-6
文庫本ですが、約600ページもある大作です。山本周五郎賞の受賞作です。失踪した
遠縁の男性の婚約者が突然失踪したことから謎が始まるというミステリーです。失踪
した本人が実は、別人であったというところから話が複雑に入り組んでいきます。
なぜ失踪したのか? なぜ他人と入れ替わったのか? またどのように? と最後ま
で謎が謎を呼び目が離せません。実在の会社名や地名を使用していたので現実感を持
って読み進むことができました。カードなどによる自己破産がこのミステリーの根底
のテーマにあり、社会的な問題点を提起しているようにも思えます。当事者の苦労や
苦しみは想像以上のものがあることが良くわかります。どろどろした殺人事件を扱っ
たミステリーではないところがおもしろかったです。特にラストシーンも全てを書か
ずに、含みを持たせて終わるところが想像をかき立てられて良かったです。
この本を読んで、私の中学校1年生の時に実際にあった話を思い出しました。学期の
途中で転校してきた女の子が2週間もせずに突然また転校していきました。父親の事
業が失敗して、借金取りに追われながらライトバンに荷物を積んで全国を転々として
いたそうです。学校に親が迎えに来て、突然去っていったため、別れの挨拶もできな
いままでした。後に残された名前入りの上履きが妙に寂しかったです。当時の担任が
辛そうに事情をみんなに話してくれたのが深く印象に残っています。
世の中まるごと なるほどランキング ★☆☆ [1998.8/17 update]
日本経済新聞編/日本経済新聞 98.4/24 \1000/ISBN4-532-14657-7
総務庁や経済企画庁の統計資料や各企業のアンケート結果などから、いろいろなラン
キングをまとめた本です。グラフやイラストを多く用いていて見やすいです。解説の文
章がふざけていないのが好感が持てます。(日本経済新聞編だからでしょうか)
内容は、サラリーマンはどこまで出世したいか?、OLの余暇の過ごし方、TV最高視
聴率、高額所得ランキングなどなど多岐にわたっています。
雑学的に軽く読める本ですが、この手のランキング本は古くなるとおもしろくないので
発行されてすぐに読むのが良いと思います。
オフィスの達人 ★★★ [1998.8/8 update]
泉麻人著/講談社 93.2/15 \420/ISBN4-06-185324-4
いろりろなジャンルの達人に取材をしてまとめた本です。1人あたり6ページほどで
25人分をまとめてあるのでとても読みやすいです。
JTでタバコを開発している人は、1日250本もすっているとか、INAXでトイレ
を開発している人は、シャワー付き便座にビデをつけるときの「場所」のデータ収集に
苦労した話や、ヘッドハンター、社員食堂のシェフ、バスの運転手、女クギ師、電柱広
告の広告代理店、ラジオの効果音作成担当者などなどおもしろい職業の話が読めます。
ふざけて書いていない泉さんの文章にも好感が持てます。
懸賞日記<弐> ★☆☆ [1998.8/3 update]
なすび著/日本テレビ H10.6/12 \1000/ISBN4-8203-9693-5
電波少年の企画で「人は懸賞だけで生きていけるか・・・」というテーマに挑んでいる
「なすび」君の日記の第2段です。平成10年3月4日から5月5日までの3ヶ月間の記録です。
その<壱>の時は、おもしろく読んでいましたが、その<弐>の方はネタ?に飽きてきた
せいかそれほどおもしろくは感じませんでした。当選しないと書くこともないので仕方が
ないのかもしれませんが。毎週、TVで見ているので、TVにはない裏話的な部分がもっ
と読めるとおもしろいと思います。
まあ薄いし、軽く読める本なので1〜2時間もあれば読破できます。
VOW9 ★★☆ [1998.8/1 update]
宝島編集部編/宝島社 1997.7/10 \857/ISBN4-7966-1235-1
久しぶりにVOWシリーズを図書館で見つけたので借りてきました。例のごとく
新聞、雑誌の誤植ネタや街角の不思議な看板など笑えるネタが満載されています。
良くネタ切れにならないものだと感心してしまいます。軽く読める本としてはお
もしろいと思います。
私の会社の近くに、美人スナック「うそつき」というお店があるのですが、これ
も結構シュールだと思っています。
2時間で成る!キーボードの達人 ★☆☆ [1998.7/31 update]
増田忠士著/小学館文庫 1998.5/1 \457/ISBN4-09-416241-0
この本を読んだからといってすぐにブラインドタッチができる訳ではありません。
練習が大切です。日本語入力は、英字タイプライターよりも歴史は新しいでうが、
それでもTUTコード入力などいろいろな方法が考案されていたことに驚きました。
それよりも、通常のPCのキーボード配列(QWERTY配列)は、タイプライターを壊
さないようにわざと早く打てないような配列にしているということでした。
著者が進める「チョイ入力」方式は、キーをアサインしなおさないといけないので
ATOKやMS-IMEで使えないのは残念です。でも、なれてしまうとなかなか他の方法を
覚えるのも苦労しそうです。自分の考案した方法の宣伝以外にもローマ字入力の練
習方法についても記載しています。特に、よく使う打ちやすい文字から2文字づつ
練習をしていくという手法にはなるほどと思いました。
日本語入力環境の読み物としては良いですが、少し自分の方式を宣伝しすぎの文章
がいまいちでした。
おなかがすく話 ★★☆ [1998.6/17 update]
小林カツ代著/大日本図書 1996.9/30 \1200/ISBN4-477-00755-8
TVなどでも活躍中の料理研究家である小林カツ代さんのエッセー集です。夕食の
メニューの工夫から料理の失敗談まで楽しく読める本です。特にベビーフードを使っ
たスープの作り方などにはなるほどと思いました。
小林さんの料理本などは、普通の主婦感覚の家庭料理が共感を呼べるのだと思います。
そういえば、先日、フジTVの料理の鉄人に息子さんが出場(挑戦者として)してい
ました。(最後まで見ていなかったので、結果はわかりません・・・)
懸賞日記<壱> ★★☆ [1998.5/17 update]
なすび著/日本テレビ H10.4/10 \952/ISBN4-8203-9688-9
電波少年の企画で「人は懸賞だけで生きていけるか・・・」というテーマに挑んでいる
「なすび」君の日記です。平成10年1月15日から3月3日までの3ヶ月間の記録です。最初
の方はまだ何もあたらないのでエッセイ風の内容ですが、独特の文体でドロンズ日記より
も読みやすいです。ドロンズ日記よりも誤字・脱字が少ないせいもあるかもしれませんが。
食べ物がないと、おならが臭くなくなるとか、お米が当選してからやっと2日に1回、う
んちがでるようになったとか、食べ物に対する気持ちは大変なようです。
毎日、応募した懸賞の内容が書いてありますが、1日最高250通も出したというのには驚
きます。ゴールの100万円までの残高を記載して欲しいところです。
薄いし、軽く読める本なので1〜2時間もあれば読破できます。
きょうからの無職生活マニュアル ★★☆ [1998.5/15 update]
バイト生活向上委員会著/情報センター出版局 1994.9/21 \1000/ISBN4-7958-1682-4
バイト生活者のための税金、保険、法律についてまじめにわかりやすく解説しています。
この不景気で、会社をクビになって仕方なくバイト生活をして生活費を稼いでいる人もい
るかと思いますので、そういう方にも参考になるかとおもいます。特に鈴木直子さんのマ
ンガがとてもおおしろかったです。
そう少し実体験やいろいろなトラブルに会った人の取材結果などの生の声を載せてくれる
と現実の厳しさがわかってなお良かったと思います。
冠婚葬祭のマナーや借金の方法、質屋とうまくつきあう方法など、いろいろな話題もあり
楽しめました。
東京夜の駆け込み寺 ★★☆ [1998.5/12 update]
酒井あゆみ著/ザ・マサダ 1995.2/14 \1400/ISBN4-915977-09-9
いろいろな風俗産業で働いてきた筆者が自分の体験を含め、実際の友人、知り合い、
同僚の8人の生き方を取材したものです。
なぜ、風俗で働かなければいけなくなったのか? その時の気持ちは? など生々しい
話を読むことができます。やはりお金が必要で、それが相手の借金などというのは悲し
すぎます。また、一口に風俗といってもいろいろなジャンルがあり、その中での指名競
争で破れて、更に落ちぶれていく姿は、どの世界でも生き残れない人はダメになってい
くというのを感じました。風俗だから誰でもお金が稼げるという訳ではないのです・・・
10万円得する海外旅行術 ★★★ [1998.5/8 update]
曽我裕子、田木真由美、ふじもとたかね、前原利行、渡辺輝乃著/アスペクト 1998.1/5 \1100/ISBN4-89366-933-8
旅のスタイル、空港、機内、観光、買い物、レストラン、ホテルのジャンルに分けて
実際に体験した人からの損・得の体験談を載せています。一般的なことよりもより現実
的な情報が得られておもしろかったです。特に97年11月の取材に基づいて書かれている
ので、情報が古くないところが良かったです。各体験談のところに3000円の損、3万円の
得などと金額が書かれていて(その金額の根拠が乏しいのもあるが)メリットの度合い
がわかるので、体験者の気持ちもなるほどと思えます。
中には知っていることも多かったですが、海外旅行ファンは一度読んでみると良いかと
思います。欄外のコラムに「人よりも得するための知恵やテクニック」「知ってて当た
り前! 知らなきゃ損する旅の常識」「用語の解説とチェックポイント」のマーク付き
で解説してあるのは親切でした。
やはり、いろいろな人の体験談というのはおもしろくて役に立ちます。
#著者の1人の前原利行さんから、このページを見たとメールを頂きました。
#ありがとうございます。
ドロンズ日記 Part5 ★★☆ [1998.4/18 update]
ドロンズ著/日本テレビ 1998.1/30 \820/ISBN4-8203-9681-1
南北アメリカ大陸ヒッチハイクの旅の日記5冊目「極北の夢 完結編」です。
97.10/17 アメリカのデンバーから12/31 アメリカのエンド・オブ・ザ・ロードまで
の日記です。いよいよ旅の完結で、最後の日記になります。
デンバーでの入院から無事に退院できて、北へ北へと目指しながら寒さと戦う旅です。
特に後半のアラスカの部分はほとんどTVで放映しなかったので興味深く読めました。
それにしても、計算したかのような大晦日の生中継に間に合うゴールシーンなどは
あまりにもできすぎていたようですが、何にしてもゴールおめでとうです。
とにかく誤字・脱字の多い日記で読んでいて疲れました。次回は、パンヤオ日記かな?
ホテルマン日記 ★★☆ [1998.4/18 update]
三富克彦著/KKベストブック H7.6/20 \1400/ISBN4-8314-9239-6
大手シティホテルの宴会担当セールス販売課長であった筆者がホテル業界について
書いたエッセーです。嘘のような本当の話、業界のちょっとすごい話などというタイ
トルのコーナーがありましたが、タイトルのような裏話はほとんどありませんでした。
現在も地方ホテルの営業部長を務めているそうなので、あまりまずい話は書けないの
でしょう。御三家(帝国、オークラ、ニューオータニ)の話が多いので、たぶん勤務
していた大手シティホテルとは、オークラのことではないかと思います。
- 飲み水が危ない ★★★ [1998.4/3 update]
NHK取材班・真柄泰基著/角川書店 H4.3/10 \1400/ISBN4-04-834011-5
「ノンポイント汚染にどう対処するか」というサブタイトルがついているように
水道水に混入されている農薬や化学物質の発生源をつきとめていくドキュメンタリー
です。実際に大阪の淀川水系の水道水(蛇口)の水をガスクロマトグラフ質量分析計
(CGマス)で分析して、その中に含まれていた有害物質の発生源をつきとめていくと
いう話です。
分析もサンプルのある物質しか検出することができないというのは残念な結果だと思
いました。いろいろなところで新しい化学物質が作られて使用されていますが、その
成分などは化学薬品メーカーは公表していないためCGマスでは検出できない物質もあ
るそうです。人体に与える影響などが知られていないところに怖さがありあます。
淀川水系の水道水が東京の水よりも汚染されているというのは驚きでした。その化学
物質の混入は、田圃の農薬の他に公園や街路樹、家庭菜園の農薬、シロアリ駆除剤、
アスファルトを流れた水、投棄された電化製品、純粋なる雨水の中に含まれているこ
とや浄水場での塩素により発生するものなど・・・あやゆるところに原因があり、
それを浄水場で取り除くことは不可能であること、さらにはその水を飲み続けた場合
の人体への影響の未知数・・・と怖い話にぞっとしました。
日本は安全な水といわれていますが、実は化学物質に汚染された水であったのです。
島旅の楽しみ方 ★★★ [1998.3/28 update]
河田真智子著/山海堂 1997.9/25 \1600/ISBN4-381-10257-6
24年間に200を越える島旅を続けてきた筆者の島旅への思い入れを込めたノウ
ハウ本です。特に現在は、重度の脳障害を抱える娘を連れて旅を続けている姿
に感動を覚えます。今までの体験を交えながらわかりやすく書いています。
トイレ、船酔い、カバン、食べ物、写真・・・・などなど。
自分も島が好きなのでうなずける部分も多くおもしろかったです。
何だか久しぶりに島に行きたくなってしまいました。
本のレイアウトも良くて読みやすかったです。
悪徳商法事情 ★☆☆ [1998.3/20 update]
境次夫編/フジタ S60.8/12 \1100/ISBN4-89349-032-X
悪徳商法被害者対策委員会会長の著書です。マルチまがい商法、先物取引、
現物まがい商法の手口と危険性について書いた本です。昭和50〜60年代のことが
中心と、少し話題が古いですが、ベルギーダイアモンド社や豊田商事については
私も記憶があります。時代がかわっても手口は同じであるため参考になる本だと
思います。もう少し実際の手口やドロドロしたところまでを書いて欲しかったで
す。資料として無限連鎖講の防止に関する法律や訪問販売等に関する法律なども
巻末に載せているのは参考になります。
ドロンズ日記 Part4 ★★☆ [1998.3/18 update]
ドロンズ編/日本テレビ 1997.12/24 \820/ISBN4-8203-9679-X
南北アメリカ大陸ヒッチハイクの旅の日記4冊目「運命岐路の北米編」です。
97.7/24 コスタリカのサン・ホセから10/15 アメリカのデンバーまでの日記です。
中米を抜けていよいよ北米に入りました。スペイン語が話せるようになった彼らも
英語は苦手のようで苦戦していました。特にアメリカはヒッチハイク禁止の州も多
いらしく意外でした。
メキシコのプロレス一家にお世話になったり、アメリカでボブおじさんのキャンピ
ングカーにのせてもらい一緒に旅する話がメインです。でも、大島さんがデンバー
で入院することになったところで次回に続くです。
ゴールまでは最後の1冊です。図書館に予約を入れているけどいつになったら読め
るのか?
今さらこんなこと他人にきけない辞典Part4 ★★☆ [1998.3/11 update]
日本の常識研究会編/KKベストセラーズ 1996.12/5 \1500/ISBN4-584-18268-X
政治経済から一般常識まであらゆるジャンルを広く浅く紹介している本です。
300ページちょっとですが、以外と厚みのある本で電車の中で読むには少しかさばり
ました。現代用語の基礎知識的な本かな。でも今まで言葉は知っていてもその内容
を知らない時には便利かもしれません。
特におもしろかったのは、芸能人の結婚式引き出物集やその県の自慢や郷土料理で
日本一周だとか、合法ドラッグ、時代劇や人気TVドラマの粗筋集などなどでした。
時代により流行語なども変化してくるのでタイムリーな時の辞典を読まないとあまり
意味がないようですが、これからもシリーズは出てきそうです。
もっと深く ★★☆ [1998.2/27 update]
近藤純夫著/岩波書店 1990.6/6 \1200/ISBN4-00-004087-7
パプアニューギニアとトルコの洞窟にもぐった時の探検記です。日本ではあまり
なじみのないケイビングですが、奥が深いようです。(しゃれです・・・)
目的の洞窟にたどり着くのまでの行程に時間がかかり、実際に調査する日数はそれ程
とれないのが残念に思えました。また、スポンサーやTV取材の同行があったりする
ものの実際の隊員は社会人であったり大学生であったりと時間的・資金的にもつらい
ものがあるようです。
それほどの大発見とまではいかないようですが、それなりに読んでいて楽しめました。
素人にもわかりやすいように、実際に探検した洞窟の概略図や写真なども載せてくれ
たら迫力が増すのになあと少し残念でした。
通販 珍 ワンダーランド ★☆☆ [1998.2/20 update]
斉藤知樹編/双葉社 1995.7/28 \950/雑誌63980-33
C級アイテム快楽主義と題して間抜けな通販の商品を紹介しているカタログ集の
ような本です。高いものから安いものまで様々ですが、実際に購入して使用した
感想がほとんどないので今ひとつです。実際には効果ないよ!とか、騙された!とか
意外とおすすめ!などという情報が読みたかったです。
実際に紹介されている商品は、犬用傘ワンブレア\2980、伊集院建等身大人形\58000、
ドクター中松のラブジェット、葬儀参列セットなどなど・・・
宇宙エネルギーで冷蔵庫脱臭\2000とか使用済みパンティがぎっしりの夢枕\18000
など怪しいものも多数・・・
実際の値段と連絡先も書いてあるのは親切かな???
いちど尾行をしてみたかった ★★☆ [1998.2/18 update]
桝田武宗著/情報センター出版局 1993.7/24 \1200/ISBN4-7958-1482-1
都市の実態観察として、普通の人を尾行することによりどのような生活(行動)を
しているのかを検証するという本です。と言うと聞こえが良いですが、あまり考現学
的な考察ではなくて興味本位という部分が多いように感じました。ホームレスのおじ
さんやテレクラに直行したサラリーマン、酔っぱらい、女性大使館員、高校生カップル
などなど11人の記録です。地図とともに行動を解説しているのはわかりやすいのです
が、文章が軽すぎていまいちでした。確かにおもしろい試みですが、一歩間違えば、
ストーカーあるいはプライバシーの侵害になるので素人が真似するのも問題があるの
かもしれません。もちろん筆者も探偵ではなく中年のおじさんだそうですが、人間の
思わぬ行動に見失ったり気づかれたりすることが多々あったそうです。
それぞれの行動記録はここでは紹介しませんが、野次馬的好奇心を満足させる手軽な
遊びになるような気がしました。でも、自分が知らない間に尾行されているとしたら
怖いものがある・・・
海外「命」の守り方 ★★☆ [1998.2/13 update]
保科一明著/徳間書店 1995.1/31 \1300/ISBN4-19-860230-1
住友商事の常務だった筆者が商社での海外勤務の経験から書いた本です。日本人は
海外に行くと無防備で目立つという指摘が多いですが、本を読んだからといって犯罪に
巻き込まれないとは限りません。でもノホホンとしている人は読んでみると良いかと
思います。注意点はどの本でも指摘していますが、結局は運もあるかと思います。
信用して雇っていた部下に殺された例などは防ぎようがないと思います。
海外勤務の人の苦労もよくわかりました。
超日常観察記 ★★☆ [1998.1/30 update]
岡本信也・岡本靖子著/情報センター出版局 1993.10/7 \1400/ISBN4-7958-0773-6
考現学としてたわいのないものを観察している本です。10年以上前に赤瀬川さんの
超芸術トマソンや路上観察学会の本などを読んだ時以来の「考現学」のファンです。
詳細なイラストと目のつけどころのシャープさではピカイチです。特に人間観察はおも
しろかったです。例えば、地下鉄内の乗客観察(足の組み方とか、視線とか)や定食の
食べ方(何口で食べたかを記録で、ご飯、みそ汁、カツ、キャベツ、キャベツ、ご飯・・)
と延々と観察している。また、銭湯での下着観察や街角での頭(ハゲ、白髪、帽子)観察、
カップルの手のつなぎ方など・・・
バカバカしいけどおもしろいのです。自分も何かやってみたくなるもので、自分も大学
時代に男子トイレ(個室)の落書きサンプル調査をして小冊子にまとめたことがあります。
結構、笑えますよ!
超 貧乏旅2 ★★☆ [1998.1/27 update]
田中良成著/扶桑社 H7.7/30 \1200/ISBN4-594-01788-6
沖縄の西表島の近くにある人魚伝説の島に東京から船で行く話や、函館山の裏側
の廃村の温泉を探す旅や、ヒッチハイクで高知まで温泉に入りに行く話や、岩手の
過疎の村の温泉に入りに行く話などです。基本的にキャンプ生活なので貧乏旅と題
していますが、あまりケチケチしていないところが良いです。ただし、すぐに自分
の世界(妄想)に入ってしまうところが文章としていまいちでした。でも、人との
ふれあいを求めて貧乏旅行する姿には共感が持てました。特にトラックのヒッチハ
イクは、会社で禁止しているために乗せて上げられないという事情などがよくわか
りました。カメラマンと同行している旅もあるのに写真がないのが残念です。
でも、結婚していながら自由な旅ができるところがうらやましいです・・・
出所後の殺人者たち ★★☆ [1998.1/21 update]
安土茂著/第三書房 1994.4/15 \1236/ISBN4-8074-9406-6
殺人で15年間服役した筆者の出所後の体験談と刑務所仲間の様子をドキュメント
形式でまとめたものです。実際に犯した罪の様子や出所後に苦労している話などは真
実味があって興味深く読めました。長期間服役していると社会性がとぼしくなり、社
会に対する適応能力が低くなってしまうという話はうなずけました。
筆者も世間に対する恨みがましいことは書かずに、事件に対する客観的な記述で好感
が持てます。
ただし、殺人は許されるものではありませんが、人それぞれいろいろな状況であった
のだということがよくわかります。自分に対する甘さというのが原因でもあるように
思えます。
本文中のちょっとグロテスクな絞殺死体などという写真は余計のように思えました。
ドロンズ日記 Part3 ★★☆ [1998.1/19 update]
ドロンズ著/日本テレビ 1997.10/21 \820/ISBN4-8203-9673-0
南北アメリカ大陸ヒッチハイクの旅の日記3冊目「魔境の中米編」です。年末の特番
でゴールシーンを見ました。この日記の完結まであと2冊となりました。
今回は、1997.5/28 ペルーのチンボテから1997.7/23 コスタリカのサン・ホセまでの
日記です。最初にこれまでの211日間の回想コミックがあるので粗筋がわかりやすい
のですが、マンガがあまりうまくないのがいまいちかな・・・
日記のほうは、誤字は相変わらずだけど文章が多少うまくなってきて、だいぶ読みやす
くなってきました。
Part3での目玉は、ペルーの砂漠でヒッチハイクした車が故障して道のあるところまで
死にそうになりながら歩いていくところや、エクアドルでの国境越え、コロンビアで
ヒッチハイクした車が事故を起こして横転するところ、パナマに行く陸路がなくてヨット
のヒッチハイクに苦労したところなどです。
この本は、市立図書館にリクエストして借りて読みましたが、予約してから手元に届く
までに1ヶ月ほどかかりました。人気があるようです。Part4も楽しみです。
NETWORK BABY ★★☆ [1998.1/13 update]
一色伸幸原作・田村章著/太田出版 1990.9/5 \1000/ISBN4-900416-99-1
富田靖子主演でNHKのドラマになったものの原作です。富士通の始めたネットワーク
ゲーム「ハビタット」がモデルになってます。コンピューター内の仮想空間で架空の
キャラクタに扮した自分が他の参加者と会話したり、独自の世界を作っていくのですが、
そこに、PCに素人の女性を主人公にして、幼くして亡くした娘と仮想空間内のキャラクタ
を重ね合わせて、その世界にはまっていくというお話です。
内容自体は単純なのですが、物語はなんだか悲しすぎます。現実逃避をしたいばかりに
PCの世界にはまっていく様子がよく描かれています。誰にでも起こり得ることで、決し
てコンピュターオタクだけの世界の問題ではないように思えます。
まあ、現実にはチャットや掲示板、会議室などでの正体を偽った文字遊びがこれらに
該当するのではないかと思います。PCから離れられなくなるのは、怖いですね・・・
世界の街角ウオッチング ★★☆ [1998.1/9 update]
読売新聞外報部編/読売新聞社 S61.11/5 \1200/ISBN4-643-54950-5
特派員のふだん着ルポとサブタイトルがあるように、世界各地の特派員たちがその国の
何気ない日常の様子などをまとめたエッセー集のようなものです。軽く読むことができる
分だけ印象が残らないのは不思議です。1つの国(都市)のできごとを数ページで書き表
すだけでは、なかなかその国の雰囲気が伝わらないのかもしれません。
でも、写真や地図が掲載されているのは親切だと思いました。
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